東京大学大学院 農学生命科学研究科 獣医薬理学教室(堀教授)

授業案内

出来る限り多くの、そして最新の知識を身につけて欲しいとの観点から、プリントとスライドを多用して速いテンポで進めます。したがって、予め授業資料に目を通し、つぎに何を話すかを予想しつつ聞くことをすすめます。授業で聞いたことがらは、必ずどこか頭の片隅に残るもので、自ら参考書などで学ぶよりは、ずっと効率的です。理系の人間にとって、専門知識は生活の糧となるものです。今一歩踏ん張らなくてはならい時、その知識は必ず役立つはずです

授業の詳細やシラバスは、ITC-LMSU-TASを参考にしてください。

(2年生S2ターム)薬理学総論(1単位)

薬とはなにか? 受容体とリガンドの概念  医薬品の基準と開発 薬の主作用と有害反応、薬の体内動態 などについて学びます。また、獣医学とは何か?(獣医学入門)についても話しをします。製薬企業で活躍しているOBにも非常勤講師として創薬の現場についてお話ししていただきます。

(3年生S,SPターム)細胞情報薬理学(1単位)、薬理学各論(2単位)、生体機能学実習(2単位)

細胞情報薬理学と生体機能学実習は内容がマッチングしており、ここで、自律神経系に作用する薬物と臓器の自律神経支配について徹底的に学びます。中枢神経系についても麻酔薬の基礎を固めるためにも重要な項目ですので、しっかり学んでください。

薬理学各論では、臓器別に講義は進行します。各内臓臓器における解剖学・組織学・生理学をおさらいし、その上でその臓器で生じる疾患について軽く触れます。そして、最重要な薬物名を例に個々の疾患治療薬の薬理作用を中心に解説していきます。つまり、臓器別が横の糸、縦の糸が薬理学という関係になります。
解剖・組織学-生理学-薬理学のラインは大切で、これを元にさらに内科学(治療学)や麻酔学へとつながっていきます。
他の獣医科大学や製薬企業の先生にも非常勤講師として講義をして頂きます。

(4年生 A2ターム)獣医臨床薬理学(1単位)

ここでは抗菌薬、抗寄生虫薬、駆虫薬、抗ウイルス薬の薬理作用について学び、産業動物の薬物治療としてウシの治療薬と競走馬の治療薬、競走馬におけるドーピングについて学びます。JRA(中央競馬会)の先生や、他大学の先生を非常勤講師としてお招きします。

教科書:

 獣医薬理学(近代出版)
獣医薬理学(近代出版)
 獣医臨床薬理学(近代出版)
獣医臨床薬理学(近代出版)

参考図書:

 小動物の薬物治療学(Ohmsha)
小動物の薬物治療学(Ohmsha)
 標準薬理学(医学書院)
標準薬理学(医学書院)