当研究室は、動物の神経疾患と筋疾患を主な研究テーマとしています。ヒトや様々な動物種に発生する神経筋疾患を比較し、「なぜ病気になるのか」という視点で病気の解明を目指しています。症例から得られた組織やモデル動物を利用し、形態、遺伝子、蛋白質など多角的に解析しています。
【研究テーマ】
・認知症に関連した動物の脳老化病変に関する研究
・神経変性疾患の病理発生に関する研究
・炎症性神経疾患の病理発生に関する研究
・筋疾患の分類と原因の解明に関する研究
写真:ネコの脳における高リン酸化タウ蓄積
蛋白質が異常に凝集する疾患群をアミロイドーシスと呼びます。当研究室では、動物におけるアミロイドーシスの病理発生、アミロイド蛋白質の同定について研究しています。アミロイドーシスの診断には組織学的な評価が重要です。また、凝集したアミロイド蛋白質の性質や遺伝子配列の比較を行っています。
【研究テーマ】
・動物種間におけるAAアミロイドーシスの伝播
・ネコのAAアミロイドーシスの病理発生メカニズム
・動物における新規アミロイド蛋白質の同定と病態解析
・イヌの加齢性脳血管アミロイド沈着の病態解析 写真:ネコの肝臓におけるアミロイド沈着
動物においても様々な腫瘍が発生します。当研究室では、動物の腫瘍の診断法、発生メカニズムおよび予後について研究しています。腫瘍組織や培養細胞を形態学および分子生物学的なアプローチで解析しています。
【研究テーマ】
・イヌの慢性腸炎およびリンパ腫の病理発生メカニズム
・動物の脳腫瘍におけるがん幹細胞の関与
・動物の皮膚腫瘍の発生メカニズムと腫瘍細胞の分化
・組織球増殖疾患の分類と由来細胞の同定
写真:ネコのメルケル細胞癌
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写真:イヌの炎症性筋疾患、骨格筋組織