令和7年4月1日(火)、弥生講堂一条ホールにて、当研究科獣医学専攻の大学院講義として、国際獣疫事務局(World Organisation for Animal Health, WOAH)のEmmanuelle Soubeyran事務局長による特別講演が行われました。 講演には獣医学専攻の学生以外にも学内外の学生だけでなく関係各所から計100名以上が聴衆として参加しました。
WOAHは本部をフランスのパリにもつ、世界の動物衛生の向上を目的とする政府間機関であり、動物衛生や人獣共通感染症に関する国際基準の策定等を行っています。 東京大学農学部キャンパス内にはWOAHのアジア太平洋地域代表(WOAH RRAP)事務所があり、今回の特別講義はWOAH RRAPとの共催により実現しました。
講演に先立ち、当学農学生命科学研究科の東原和成研究科長とWOAH日本代表である沖田賢治 消費・安全局動物衛生課長が登壇し、それぞれ歓迎の挨拶とSoubeyran事務局長のご紹介をいただきました。
Soubeyran事務局長の講演ではWOAHの成り立ちと現在の仕組みの概説後、「One Health」のコンセプトのもとに行っているWOAHの活動についての紹介がありました。 One Healthとはヒト、動物、環境の健康を互いに影響し合う関連性をもったものとして捉え、その健康を守るために分野横断的に協力していこうという考えです。 Soubeyran事務局長からは若い参加者達に対して、常にopen-mindedであることを心がけながら、様々な国や地域の国際的な組織での活動に参加する機会をもってほしいというメッセージが伝えられました。