鹿 児 島 大 学

 


2000/3/28

鹿児島大学農学部獣医学科主催

公開講演会「日本における動物系教育・研究の問題点と将来展望」

平成12年3月8日(水曜日)午後1時より鹿児島大学大学院連合農学研究科会議室において「日本における動物系教育・研究の問題点と将来展望」というタイトルで以下のお二人の講師の先生をお招きして講演会を開催致しましたところ、約130名(農学部他学科教官30名、学生80名、学外10名、その他)の御参加を頂きました。皆様方の御協力に深く感謝申し上げます。

1.日本の獣医学教育の現状と将来 - 総論 -
    唐木英明教授(全国獣医学関係大学代表者協議会会長、東京大学大学院)
    午後1時〜1時40分
     - 要旨 -

2.日本の獣医学教育の現状と将来 - 各論 -
    徳力幹彦教授(国公立大学獣医学協議会会長、西日本獣医学科再編委員会委員長、
           山口大学教授)
    午後1時40分〜2時20分
     - 要旨(作成中)-

3.質議応答:午後2時20分〜2時35分
 

  
   唐木英明教授              会場             徳力幹彦教授
 
 

 


鹿児島大学獣医学科  

 鹿児島大学獣医学科では、平成12年3月1日の学科会議で「獣医学教育・研究の充実について」の要望書を鹿児島大学農学部長および農学部将来構想検討委員会委員長宛に提出することを決定した。
 平成12年3月3日に、学科長および副学科長は、鹿児島大学農学部長で農学部将来構想検討委員会委員長である堀口教授に下記の要望書を手渡した。学部長の了承のもと、本要望書を学部長に提出したことを農学部の他学科(生物生産学科、生物資源化学科、生物環境学科)の学科長および副学科長、ならびに農学部将来構想検討委員会の各委員に通知した。


鹿児島大学農学部長 
農学部将来構想検討委員会委員長殿

獣医学教育・研究の充実について(要望)     平成12年3月1日

 人畜共通伝染病の予防や畜産製品の安全な流通の確保など獣医学領域の国際化とそれに伴う獣医学教育・研究の充実に対応するため、平成6年に「鹿児島大学獣医学部創設推進委員会」を農学部に創設していただき多くの討議や各方面への陳情を重ねてきました。すなわち、鹿児島大学に最低18名の必須科目担当教授を置き、野生動物などの科目についてはさらに教授を増やして充実した獣医学科あるいは獣医学部を作るという内容です。地域にとりましても大学にとりましても望ましい方法ではありますが、現在のわが国の財政状況を考えると困難な方法です。近隣の大学での統合の話し合いも昭和50年代より真剣に行いましたが結果として成功しませんでした。過去10数年にわたる長い努力にもかかわらず、鹿児島大学獣医学部創設は実現するには至っておりません。 このような現状を打開するために、平成9年に鹿児島大学、宮崎大学、山口大学、鳥取大学の四獣医学科の教官が、西日本四大学再編整備検討委員会を創設して四大学の獣医学科が一緒になって九州大学に獣医学部を創設することに合意し、これまで 22回に及ぶ委員会を開催してきました。現在九州大学総長の下に私的諮問機関としての研究会を発足させて、九州大学獣医学部創設の可能性を検討すべく準備中です。山口大学と宮崎大学では研究会に参加して検討して良いとの許可を既に農学部教授会から得ており、鳥取大学も了解を得るよう努力中です。鹿児島大学農学部獣医学科教員一同は、獣医学教育・研究を一層充実させるために獣医学部創設に向けて努力を着実に積み重ねて行きたいと決意を新たにしております。
  このような事情をご賢察の上、鹿児島大学農学部獣医学科も九州大学総長の私的諮問機関としての研究会に参加することに御理解と御協力を賜りたく、伏してお願い申し上げる次第であります。

鹿児島大学農学部獣医学科教員一同

西中川駿、松元光春、矢吹 映、岡 達三 、川崎安亮、鈴木恵子、西尾 晃、石黒 茂 、宮本 篤、清水 孜、安田宣紘、三好宣彰、杉村崇明、岡本嘉六、中馬猛久、阿久沢 正夫、大石明広、坂本 紘、三角一浩、藤木 誠、浜名克己、上村俊一、出口栄三郎


最近の獣医学科再編・整備運動の概略 (平成12年3月1日)

1)平成9年2月に大学基準協会から出された「獣医学教育に関する基準」では、獣医学領域の国際化に対応するため、少なくとも学生60名、教官72名を満たす教員組織が必要であることが示され、平成9年4月の国公立大学獣医学協議会で種々検討した結果、鳥取、山口、宮崎、鹿児島の各大学獣医学科を再編してこの基準を満たすことが話し合われた。平成9年10月には上記四大学の獣医学科が九州大学獣医学部創設の可能性を模索することを同意した。

2)四大学獣医学科で構成される再編委員会は「九州大学獣医学部設置趣意書」を作成し、平成10年4月および5月に再編委員長が九州大学に説明した。

3)この運動については、再編委員長が平成10年10月に四大学の学部長に、平成 10年11月に四大学の学長に説明した。なお、再編委員会の動きについては、鹿児島大学獣医学科の学科長、副学科長が学部長および学長に説明した。

4)鹿児島大学農学部では、平成10年12月の学科長会議で獣医学科の再編問題の討議について計られ、「獣医学科の再編・整備問題の進捗状況等については、新将来構想検討委員会が発足するまでの間、鹿児島大学獣医学部創設推進委員会で対応する」ことが再度確認され、上記「創設推進委員会」および平成11年4月以降は「将来構想委員会」で説明し、理解を求めてきたところである。しかし、「動物系教育・研究に関する専門部会」の答申もなされたが、いまだに具体的に審議が進んだと云える状況にない。

5)平成10年11月に山口大学農学部では、九州大学と獣医学部創設に関する話し合いを行ってよいとの決定がなされた。平成11年2月に、宮崎大学農学部では、九州大学からプラスの概算を出す場合には、宮崎大学農学部からマイナス概算を出しても良いとの決定がなされた。

6)平成12年1月に、宮崎大学と山口大学の2獣医学科は農学部から九州大学獣医学部案作成の作業に入ることが認められているが、他の2獣医学科は認められていない条件下で、九州大学獣医学部案を作成することについて再編委員長が九州大学側に打診したところ、九州大学総長の私的諮問機関としての研究会を発足させてはとの示唆を得た。

7)鹿児島大学農学部獣医学科教員一同は、獣医学教育を充実させるため、九州大学獣医学部創設について審議を進めていただきたく、お願いしているところですが、当面は、九州大学総長の私的諮問機関としての研究会への参加することに御理解・御協力をお願い申し上げる次第であります。

以上

鹿児島大学農学部獣医学科ホームページ

 

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