T.前回議事録の確認について
第71回全国獣医学関係大学代表者協議会記録が確認された。
U.平成11年度決算について
事務局から平成11年度決算報告が行われ、承認された。なお、平成12年度会費は納期までに納入されたい旨の要望があった。
V.報告事項
1.国公立大学獣医学協議会報告(会長 徳力幹彦山口大学教授)
大学再編整備の進捗状況については、東日本の大学は再編整備が余り進行しておらず、3月29日に開催された東日本4大学の会議において、大学再編整備に関する決議とは別に東日本4大学と東大・北大の東日本6大学による話し合いを開催することとなった。西日本については九州大学獣医学部設置案を検討すべく、九州大学において医学部と農学部の教官による私的研究会が設置され、今後再編整備について検討を行なっていくこととなった。
2.私立獣医科大学協議会報告(会長 中村経紀麻布大学学長)
各私立大学の入学試験状況並びに獣医臨床教育担当者会議が学会時に開催される旨報告がなされた。協議事項としては、獣医学教育基準の改善と充実について検討され、獣医学教育の教育理念と目標を確立することとなった。また、外部評価については私立獣医科大学独自の横断的評価システムを導入することとなった。
3.その他
(1)文部省高等教育局専門教育課中島課長補佐より、次のような報告があった。
@ 国立大学の在り方について
学位授与機構を改組して大学評価学位授与機構を設置した。評価機関の目的は大学の行なう諸活動について多面的な評価を実施すること、大学の諸活動の成果を明確にし、社会との連携を円滑にすることである。評価機関の事業は主に以下の3点である。
1)大学の評価。2)調査研究。3)情報の収集分析と提供
A 国立大学教員の定員削減について
行政改革の一環としてで平成13年4月1日から平成22年3月31日までの10年間で国家公務員の1/10の定員削減を行うこととなり、国立大学教員についても同様に進められることになろう。
B 大学の情報公開について
一部政令が制定され、大学の情報公開が次のように義務化された。
1)国立・公立の行政機関の保有する情報の公開
2)学校教育法の改正による情報公開
以上平成13年4月1日から施行されることとなった。
C 独立行政法人化について
教育・研究の特性を配慮し、以下のような特例措置を設けた上で、国立大学の独立行政法人化が実施される予定である。
1)主務大臣による中期目標の指示・中期計画の認可は、大学の自主性・自立性が確保される措置を取る。
2)法人の業績評価は、第3者機関による評価を尊重する。
3)学長を含む教員の人事における自立性・自主性を確保する。
(2)日本学術会議獣医学研究連絡委員会報告(高橋 貢委員長)
獣医学研究連絡委員会が作成した「獣医学教育の充実」を、対外報告として公表することが、学術会議第6部において了承された。この報告は科学研究費ホームページに獣医学研究連絡委員会委員名簿と共に掲載する予定である。
学術会議第2常置委員会は、「大学問題危機とその打開の道」を公表したので、今後の大学の方向の参考資料として活用願いたい。
第7部においては、専門委員制度の整備と専門委員資格認定機構の設置を行なった。 また、「クローン産業動物研究に関する指針」については、畜産学・育種学・獣医学の3研連により対外報告書を作成することが決定された。
(3)科学研究費について
唐木会長から、標記の件については最終年度に入るので、研究を完成させるとともに再編事業も完成させたい旨報告と依頼があった。また、東大の尾崎助教授から、9月19日科学研究費のホームページを立ち上げたところ、1万件を越えるアクセスがあり、今後も協力して頂きたい旨の報告が併せて行なわれた。
(4)外部評価について
唐木会長から、各大学から提出願った自己点検・評価書の取扱いについては、全国協議会の中に評価チームを編成し、相互点検・相互評価を実施したい。その後、大学基準協会による専門分野別の評価を改めてお願いすることになっている旨、報告があった。
V.協議事項
1.獣医学教育の改善について
唐木会長から、大学の再編整備については、山口、宮崎の2大学では九州大学と協議を行なうことが了承されているが他の大学では進行していない状況から、再編を目指す東西4大学と自主努力2大学の4グループに分かれて教育改善を目指す戦術は再考の段階にあり、その意味で東4大学と北大、東大の話し合いの成果に期待する旨発言があった。また、日本獣医師会とも連携して農水省などにも働きかけ、再編整備実現に向けて協力を依頼することも検討課題とした。
W.その他
次回全国協議会の開催について
第73回全国協議会は、平成12年10月6日(金)午後1時〜午後3時の予定で大阪府立大学において開催することとした。 以 上