帯 広 畜 産  大 学

 


2000/7/3

帯広畜産大学将来構想委員会の近況をご報告します.

帯広畜産大学獣医学科 学科長 山田純三


委員長から次のような提案があり,以下の様な若干の議論がありましたが,基本的に以下の3点の確認事項は認められました.私はこの文章は誰が読んでも本学は単独生残りを希求すると理解できるので,獣医学科が2年前に学長に提出した東北大学統合案は否定されたと理解してよいかと正しましたが,学長はそこまではまだではないか,と述べられました.しかし,獣医学科としてはこの点をはっきりしていただきたかったので,方向付けはしてもらいたいと,希望意見を述べました.


この後で,地域の有知識者や関係者の提言・意見を1回聞き,もう1回同様な意見聴取の会が持たれることになっています.この後でもう少し実質的な議論がなされることと思います.また,ご報告いたします.


以下は,公開された議事録の一部です.
 
委員長:前回と今回で,6人の若手委員の先生に意見を出していただき議論をしてきた。この後2回は,学外有識者の意見を聞くことになるが,6人の若手委員の先生方の意見と,これまでの議論をふまえて,次のステップのために次の事項について確認したい。


   1.建学の精神を踏まえ,農畜産系の職業専門人養成型大学に徹し,さらなる発展を期す。
   2.その職業専門人養成のなかには,国際性豊かな獣医師教育が含まれる。
   3.他の地方国立大学には見られない恵まれた立地環境を活かして,教育研究機能の一層の強化を図る。


以上の3項目を,共通認識として今後の議論を進めたい。

○ これに関して,次のような意見があった。

山田:獣医学科は2年前に東北大学統合案を出しているが,今まで何ら議論されてこなかった。獣医学科は何も情報を出してないと言われてきたが,獣医学科としてはホームページも含めて色々情報を提供しており,今回の共通認識で大学として,獣医学科の東北大学統合案はなくなったと,少なくともこの委員会ではそういう認識と考えて良いか。
学長:そこまではまだではないか。
山田:獣医学科としては,少なくとも方向付けはしてもらいたい。
委員長:それでは,先の3項目についてご確認いただけたでしょうか。とくに反対意見がございませんので,本委員会として,3項目についてご承認いただいたこととします。


学術講演会が開催されましたので、講演内容の要旨をお知らせいたします。

学術講演会「農学・獣医学教育の課題と展望」

日時:平成11年12月2日(木)14:45〜17:00
場所:帯広畜産大学 25番講義室
演題および演者  
 「大学の独立法人化と大学の将来」小林正彦先生 東京大学 副学長
 「日本の獣医学教育の現状と将来」唐木英明先生 東京大学 教授
主催:帯広畜産大学の将来を考える懇談会
後援:文部省科学研究費研究班

講演内容要旨

「大学の独立法人化と大学の将来」小林正彦先生 東京大学 副学長  
・国大協は、独法化は大学になじまないとの見解  
・通則法を適用  
・東大では、7月に設置形態に関する検討会(比較検討ワーキンググループ、理想 形態ワーキンググループ)設置、8月に総長が記者会見し、独法化反対表明  
・大学内組織(研究分野)の老朽化部分の再構築を自らの手で行う必要あり、教官 のエゴを捨てる事が大切、大学の自治と大きな関わりあり
・今後の検討事項・・・法人化のメリットは何か、大学設置者は誰になるのか、教官の身分、どのような大学を造るのか、大学職員全員の協力体制

「日本の獣医学教育の現状と将来」唐木英明先生 東京大学 教授  
・獣医学教育研究充実の必要性  
・再編の動きの経緯
・今後の展望

小林先生、唐木先生から、「大学の将来、獣医学教育の将来」について非常に明快で 示唆に富んだ講演をして戴きました。これらの問題に対する大学の教員、職員の理解 がより深まったものと思われます。お忙しい中、両先生には貴重な時間を割いていた だき有り難うございました。                                            

(記録文責 獣医学科宮澤清志)


 


 

 

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