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2002年2月20日 獣医学教育改善ホームページ事務局御中

獣医学統合問題に対しての意見(農業従事者から:匿名希望)

私は北海道の十勝で酪農業に従事しております。仕事柄、獣医師の先生方や大学の先生方とも接する機会も多いので、匿名とさせていただきたくなにとぞ御了解下さい。

十勝には帯広畜産大学があり地域の畜産や農業の要としての役割を担っていることもあり、獣医学部の統合問題に関するHPも参照してまいりました。

歴史的な経緯、問題の根の深さや各大学ごとの思惑などもあるのかもしれませんが、ここ数年の統合問題の進展具合をみて申し上げて危惧をつのらせております。ほんとうに何とかしようという意気込みが少しも伝わって来ないのです。あまりに国民をバカにしているのではないでしようか?何千万円もの研究費をかけた結論が「これからどうするのかを話し合うことにした」というようなことで理解されるのでしょうか?自助努力で基準を満たすことができないから統合するのではなかったのですか?何年間も放置された問題をまた先送りするつもりですか?特に最近、畜産を取り巻く問題が多く発生しています。獣医師会、獣医学会といった機関や獣医学科を有する大学は、口蹄疫の発生やBSE問題に対していったい何をしてきたのですか?どんなアピールや情報公開をしたでのしょうか?地方大学は地域のためにあるなどと云いながら、結局それらをなにも阻止できなかったのではありませんか?こうした問題と現体制における低いレベルの教育しかできない大学のあり方とはけっして無関係ではないでしょう?すなわち日本の獣医学がアメリカやヨーロッパの獣医学と肩を並べていないことが証明されたのだと思います。

実際的な農家の立場からすれば家畜の診療をお願いしているのは共済組合の診療所であり、あるいは個人開業の獣医さんで、大学の家畜病院が直接、我々になにか働きかけることはほとんどありません。それでも地域に大学の病院があった方がいいというのは多分に情緒的な側面が強いのではないでしょうか?大学病院で何か特別な治療や診療を受けて家畜の為になったというような話はほとんど聞きません。

それよりもむしろ今回のBSE問題のごとく獣医師個人では立ち向かえないような問題に対して、予防医学的な研究をするとか、治療法を開発するとか、あるいは国に対して発言したり、対処法などを助言できるような大学になるべきなのではありませんか?少なくとも大学間だけでもヨーロッパ等との情報交換があれば、BSE問題もどうにかなったのではないかという思いがあります。廃用牛を出荷してBSE陽性となれば全頭処分になることをおそれ、泣く泣く密かに処分したなどという話も聴きます。

農業従事者からの発言ですので、獣医学に対してかなり片寄った見方があるのかもしれません。言葉の点で至らなかったり失礼があるのかもしれませんが、酪農家にとってはある意味で死活問題でもあります。いずれにしても1日もはやい問題の解決をお願いしたく意見をお送りしました。


高等教育に関心のある一般市民の方から 2001/12/10

山本@柏・千葉です。

私は現代教育を憂う一般市民です。日本の高等教育の在り方が問題になって久しいですが、一向に改善の兆しが見えるどころか悪化の一途をたどっているように見えます。日本の最高学府東大が近頃慶大に押され気味なのは表面のことだけでしょうか。トップ30を選別して競わせ国立大学を独立行政法人にしようと言う文部省の考えで国立大学のレベルは上がるのでしょうか。国家を導く優秀な人材を育てなければならないのは言うまでもありません。何としてもレベルの高い、いい大学を作らなければ明日の日本はありません。東大OBの官僚の不甲斐なさ、大企業の役員の見通しの甘さなどで現在の元気のない日本を招来させたとはいえ意気消沈してはいられません。巻き返さなければなりません。

ところで柏キャンパスの地政学的価値ですが筑波研究学園都市と秋葉原、本郷を常磐新線(つくばエキスプレス)で結ぶ中間地点と言う便利さとたまたま国有地が空いていたと言うことで決められたと思うんです。しかしながら柏市のある千葉県北西地区は図書館などの文化的インフラが整っておらず、これから整備すると言っても余程うまくやらないと失敗する地域と思われます。

柏キャンパスをどなたが設計したのか知りませんがもっと夢のある建物、学棟にできなかったものでしょうか。まだ建設中とはいえ多くの人が幻滅しているのではないでしょうか。このままでは金をかけて、「学融合」のキャンパスにするのだと言う意気込みにしては期待を裏切るものになるのではないでしょうか。これからの問題としては大学院生の寮の整備です。先にも書きましたとおりキャンパスの回りは本屋もレストランも学生向きのものは何もありません。ですからキャンパス内に4,5百人が入れるもので研究、学習に没頭できる本格的な寮を作ってやるべきだと考えます。都内から通うとなると大変でしょうし学生の負担を軽くしてやるべきです。

学長や一部の関係者だけに任せておくのではなくどうぞ全東京大学の英知を結集させて世界に誇れる最善の物になるよう油断せず進めてください。


高校生(女)からの投稿  2001/10/7

私は愛知県名古屋市に住む高校3年生です。
小さい頃から獣医になりたくて、今年、獣医学部を受験したいと思っています。
家庭の事情により、自宅から通えるところというのが条件なので、岐阜大学を受けようと思っているのですが、国公立大学の獣医学部再編の事を知り、とても困っています。
どうやら岐阜大学獣医学部は北海道大学へ移る(?)ということで。
それより一番心配なのが、いつ再編が行われるのか、という事です。
もし今年浪人して来年また受けようと思ったら、無くなることになったという事になると、本当に困るのです・・・。
どうしたら良いのでしょうか?
突然このような質問をして、申し訳ありません。
(匿名でお願いします)


獣医学生からの意見  2001/3/12

はじめまして。農工大獣医学科1年の小林哲郎です。獣医学教育改善ホームページ見させていただきました。ネット上をうろうろしていて偶然たどりついたのですが、もっと早くこのページの存在を知っていたらと思いました。国立大学の獣医学科再編の話をはじめて知ったのはたしか高校3年のときに読んだ新聞紙面上だったと思います。その時は農工大は東北大に再編される予定でした。これから受けようとする獣医学科がなくなってしまうのか、受かった次の年には仙台に行ってしまうのか、それとも農工大に残って最後の卒業生になるのか、その場合には農工大で十分な教育が受けられるのか、といろいろ不安になりました。その不安は農工大に入学してからも消えませんでした。先生にきいてみても明確な答えは返ってきません。友人とこれから僕らの行く末はどうなるのだろうかと話していた、そんな中でこのホームページをみつけました。不安は幾分か解消されましたが、疑問も多く残っています。再編された場合在校生はどうなるのか、それが最大の疑問です。

おそらく受験生は僕ら以上に不安なことでしょう。受験生の不安は偏差値と倍率の増加と試験科目の変化だと思います。例えば北大、東大、九大に再編された場合、偏差値と倍率が増加するのはもちろんのこと試験科目も変化するでしょう。偏差値と倍率の増加はともかく、試験科目の変化は試験科目減少時代の今の受験生にとっては死活問題です。旧帝大に再編された場合試験科目は増加することと思います。個人的には大学生、獣医学生の学力向上のためにも試験科目の増加には賛成ですが、もしそうなるのであれば早い段階でそれを高校生、受験生に知らせるべきだと思います。なぜなら今の受験生は志望大学がおよそ決まったあたりで勉強科目の絞り込みに入るからです。一度絞り込んだ科目を増やすのは至難の業です。このような現状であるからには早い段階での告知は必要なことでしょう。

まず提唱することは受験生、獣医学生への正確かつ迅速な情報の提供です。議論、検討の最中であり当事者の方々ですら行く末の不透明な段階であるとは思いますが、受験生、学生の不安を少しでも汲み取っていただければ幸いです。僕としても受験生、学生の当事者としてできるかぎり意見、情報を提供したいと思います。


獣医学教育改善について思うこと: 受験生からのメッセージ 2001/1/5

意見です。   大沢大輔

始めまして。
現在、獣医学科入学に向けて勉強中の男子です。再受験生です。

時々、拝見させていただいてますが、このHPには受験生・在学生等の声を反映させるような場が無いように以前から感じておりました。

確かに、獣医学科再編に関しましては、国レベルのたいへん難しい問題が多くあることでしょう。しかし、正直いいまして、皆さんの記事内容がさっぱりわからないことも少なくありません。現場の状況認識に乏しいので当然のこととは思いますが。

しかし、獣医になりたいと考えている人たちは恐らくまだ増えつづけるのでしょうから、その声にも耳を傾けて欲しいと考えます。

私が、今、興味があるのは、統合後の学生に対する経済的な援助策についてです。統合の結果、恐らく全体の入学定員は今よりも少なくなることと思います。そうなると競争率の異常な上昇が加速され、いくら頑張っても道が開けないような状態が起こるのではないでしょうか?私たちの感覚では、受験科目の少ない私立はその意味でとても入りやすいのです。しかし、ご存知のとおり納入金の額があまりにも高額で、普通の家庭の収入ではとても入学することは叶いません。ですから、例えば、国に働きかけて、米国並みの教育ローン/基金の設立を促す・日本育英会奨学金の貸与規定を更に緩和する等の経済策を待ち望んでいます。(特に、前大学で借り入れた者は再貸与不可という規定を何とかしてもらいたい。借りた分の返還は順調でも二度と貸してもらえないのはおかしい。現に再受験者は確実に増えているというのに、時代に合わないように感じます。)やや、自分本位な意見ではありますが、これに類似した事を思っている受験生・保護者は多いのではないかと思います。金持ちしか入れないような大学では、やはりいけないと思います。

また、以下は愚痴のような話です。

人づてに聞いたところによると、獣医学科に在籍している学生の1割程度が医学・歯学・薬学系に転籍してしまうらしいと聞きました。更に、受験時に医学部の滑り止めとして獣医学科を受験する者が相変わらず存在します。また、動物に対してあまりにも無感覚な獣医学生の存在も確実なようです。

私が、言いたいのは、このような学生を受験段階でできるだけふるい落とせないかというものです。このような学生が存在する事を聞くたびに、どうにもやり切れない思いがいたします。現行の後期日程試験でセンター試験のみを課すようなやり方を改めて欲しいと考えます。企業の入社試験のほうがまだいくらか健全です。

上で述べたような事に関して、議論はなされているのでしょうか?

さて、なんとも、支離滅裂な内容ではありますが、現在、心からよい獣医を目指して真剣に努力している受験生諸君が多くいるのですから、ハイレベルな議論も結構ですが、もっと受験生や在学生にわかり易い議論を期待します。また、私も含めて、彼らが議論に参加できる場も会っていいのではないでしょうか?今はとても参加し難いです。

駄文・拙文、まことに失礼いたしました。

では、失礼いたします。


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