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柴犬の気質(行動傾向)に関わる遺伝子多型の探索
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1.シバイヌの攻撃行動に関わる遺伝子が見つかった!? これまでの研究より、シバイヌが示す「見知らぬヒトへの攻撃」が興奮性アミノ酸のトランスポーター(SLC1A2)遺伝子上の 一塩基多型 (SNP) とに関連があるのではないかということが明らかになりました(Anim Genet 40: 616-622) 。 私たちは、まず動物病院および雑誌 (辰巳出版、Shi-Ba【シーバ】) を通じ、シバイヌの飼い主を対象として、飼い犬の性格に関するアンケート調査を行いました。同時に血液あるいは被毛を頂いて、そこからDNAを抽出し、脳内神経伝達物質の動態に関わる遺伝子の多型のタイプを判定しました。 その結果、SLC1A2遺伝子コード領域の471番目に存在するチミン (T) →シトシン (C) の変異 (T471C多型) において、Tを持っている個体は「見知らぬヒトへの攻撃」のスコアが高くなるということが分かりました (右図参照)。 |
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驚くことに、アメリカの盲導犬において同じような研究を実施したところ、同じ多型が活動性と関連することが明らかになりました(左図参照、Anim Genet 40: 217-224)。 これら二つの研究より、SLC1A2遺伝子上に存在するT471C多型がイヌの行動傾向と関連する可能性が示唆されました(右図参照)。そして今後は、シバイヌの反射性にターゲットを絞って研究を進めていきます。 反応性の行動テストに協力して頂きありがとうございました。 |
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SLC1A2遺伝子とは?
SLC1A2というのは脳内でシナプス間隙に放出された興奮性アミノ酸の取り込みを行うトランスポーターのひとつです。
興奮性アミノ酸は、神経細胞と神経細胞の間(シナプス間隙)に放出され、 神経細胞の情報を次の神経細胞に伝える化学物質(神経伝達物質)のひとつです。
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2.常同障害(尾追い行動)の遺伝子探索プロジェクト発足!!(現在一般サンプリングは終了しましたが、ひどい場合は、血液サンプルをご提供ください。) イヌの「常同障害」という病気をご存知でしょうか?同じ行動を目的もなく繰り返すという病気なのですが、日本ではまだまだ認知されていません。 症状は様々ですが、当研究室では「尾追い行動」に注目して研究を進めています。 「尾追い行動」はひどくなると、1日に何回も尾を追ってまわったり、血が出るほど尾を噛んだりするようになるケースもあります。 「常同障害」は、遺伝的要因の関連が示唆されていますが、現在までのところ関連する遺伝子は見つかっていません。
そこで、当研究室では、常同障害の関連遺伝子の探索を始めました。 当研究室のこれまでの調査により、シバイヌで「尾追い行動」をする個体が多いことがわかりました。 本研究は、欧州共同で実施されているLUPAプロジェクト(http://www.eurolupa.org/)に採択されました! ベルギー国リエージュ大学動物遺伝学研究室(Michel Georges教授主宰)との共同研究として実施しております。 |
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対象 ご協力頂ける方は、下記までメールかファックスにてご連絡ください。 <協力して頂いた動物病院> |
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<ご協力いただく動物病院の先生方へ> 下記のメールアドレスにご一報ください。 |
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東京大学大学院農学生命科学研究科 FAX;03-5841-8190 住所;東京都文京区弥生1-1-1 電子メール;ve@vbm.jp 迷惑メール対策のため、タイトルは必ず「獣医動物行動学研究室へ」として下さい。それ以外のメールは削除される可能性があります。 |