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哺乳類の卵は卵巣で成長(体積の増加)し、減数分裂を起こします。
そして受精後は卵管内で活発に卵割を繰り返していきます。
減数分裂減数分裂と初期発生の様子は上の写真の通りです。
(上列はブタ卵の減数分裂過程、下列はマウス着床前胚の発生過程です)

これらの細胞分裂を制御する因子は成熟/M期即視認し(MPF)と呼ばれ、タンパク質をリン酸化する酵素で、活性を持つCDC2(CDK1)と、その活性を制御するcyclin Bという2つのタンパク質からできていることが明らかとなっています。

MPF活性が高くなると核膜が消え染色体が現れて細胞分裂が起こります。
逆にMPF活性が低くなると染色体は解けて核が現れ細胞分裂が終了します。

当研究室では、哺乳類卵のMPF活性とそれを制御する多くの因子の遺伝子をクローニングし、mRNA注入による過剰発煙とantisenseRNA注入による発現制御という逆遺伝学的手法(下図参照)を用いて研究しています。
 これまでに、
◎ 成長途上卵の減数分裂抑制機構
◎ Cyclin Bの合成と分解の制御機構
◎ CDC2のリン酸化と脱リン酸化の制御機構
◎ 初期胚特異的な分裂(卵割)の制御機構
◎ 初期胚の分化制御機構
などについて研究してきました。