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発生工学 (developmental biotechnology)とは、試験管内での細胞操作やゲノム改変などによる変異個体の作出によって、様々な生命現象の解明や人類にとって有益な系統・品種の作出を目指す研究分野です。我々は、動物初期胚の操作やゲノム改変に関する技術開発を行うと共に、これらの技術を応用して、動物種それぞれに特異的な表現型を調節するゲノム情報の解明を目指しています。 現在は、人工ヌクレアーゼによるゲノム改変技術を中心に検討しています。これまでにZinc Finger Nuclease（ZFN）を短期間で安価に効率よく合成する手法（OLTA法）を確立し、これによっておよそ1ヶ月でのノックアウトマウスの作出が可能となりました。更に、他の様々な種類の人工ヌクレアーゼを利用した方法の開発や、従来法ではゲノム改変が困難だった動物種・細胞種への応用についても検討しています。 また、CRISPR/Casを用い、同一染色体上の2か所にDSBを導入して10kbp以上の大規模欠失を起すことに成功しました。この実験に使用した、哺乳類細胞の核内で高発現するCas9ベクターはaddgeneにdepositされていますのでご利用ください。 上記の技術を利用して、動物の種特異的な表現型を調節するゲノム情報の解明を目指しており、ウシ角形成などの表現型に関与する分子機構を研究しています。 |
